Bikes, Beer and Cobbles
Photography by: Chris Milliman
クラシックへのラブレター
毎年春になると、フランス北部とベルギーの荒れた道が、サイクリング界で最も過酷なレースの舞台となります。「ノーザン・クラシックス」と呼ばれるこれらのレースは、荒々しく、予測不能で、本来レースのために作られたわけではない路面を駆け抜けます。しかし、本当の物語は石畳の上だけにあるのではありません。プロトン(集団)が通り過ぎる村々の風景、街角のフリッツール(ベルギーのフライドポテト店)、そして何世代にもわたってレースを支えてきた熱狂的なファンたち。そのすべてが、このレースを特別なものにしています。
ワールドツアーのロードレースから離れて久しいテッド・キング。現在はグラベルレースで活躍する彼が、この地へ再び戻ってきました。今回は選手としてではなく、一人のファンとして、ライダーとして、そしてストーリーテラーとして。レースの裏側にある文化や歴史、人々の想いをたどりながら、クラシックレースの真の魅力を再発見していきます。旅の記録であり、サイクリングへの巡礼の旅でもあるこの物語は、クラシックレース、そしてそれを忘れられないものにしている人々へのラブレターです。
Ted King:
「クラシックシーズンになるたびに、自分が何か大切なものを見逃しているような気がしていました。その正体を確かめたくなったんです。だからもう一度、この地へ戻ることにしました。最新のバイクでクラシックのルートを走るために。ツール・デ・フランドルのコースはSynapseで、そしてルーベの悪名高い石畳にはSuperXで挑みます。それに、昔の仲間たちとの再会もしたい。大好きなベルギービールを飲んで、そして何より、ワールドツアーを離れて以来初めて、一人の観客としてレースを楽しみたいんです。まさに夢の旅。憧れの道を、理想のバイクで走る。さあ、出発しよう。」