そのジャクソンが、4月8日、真新しいLAB71 SuperSix EVOに乗って鮮烈な勝利を収めました。男女含めてカナダ人選手となる、『クラシックの女王』ことパリ〜ルーベでの優勝。間違いなくロードレースの歴史に刻まれるであろう、ヴェロドロームでの熾烈なスプリント争いの末に栄光を手にしたのです。
そしてもちろん、アリソンは自分らしさを忘れませんでした。バイクを降りてすぐに、彼女はダンスを披露したのです。
ただ強いだけでなく、とびっきりのユーモアに溢れたアリソンが、パリ〜ルーベ制覇という偉業を成し遂げました。
ロードレースとタイムトライアル、クリテリウムで何度もカナダのナショナルチャンピオンに輝いているEFエデュケーション-TIBCO-SVB所属のアリソン・ジャクソンは、そのユーモラスな態度と魅力的な発信によって、ソーシャルメディアで熱狂的な支持を得ている特殊な選手。チームメイトを巻き込みながらダンスや口パクを惜しげもなく披露して、プロサイクリングの厳しさの中にいつも笑顔をもたらしてくれる存在です。
そのジャクソンが、4月8日、真新しいLAB71 SuperSix EVOに乗って鮮烈な勝利を収めました。男女含めてカナダ人選手となる、『クラシックの女王』ことパリ〜ルーベでの優勝。間違いなくロードレースの歴史に刻まれるであろう、ヴェロドロームでの熾烈なスプリント争いの末に栄光を手にしたのです。
そしてもちろん、アリソンは自分らしさを忘れませんでした。バイクを降りてすぐに、彼女はダンスを披露したのです。
第3回パリ〜ルーベ ファム(女子レース)は、前年比20km増しの145.5kmで開催されました。ただでさえ厳しい石畳レースは、距離が延びた上に、前日までの雨によって泥濘んだ状態に。スリッピーな石畳が牙を剥きました。
スタート直後に形成された18人の逃げグループに入ったアリソン。「前を引きすぎだ」という心配の声をよそに、逃げ切りを達成するために欠かせないタイム差を稼ごうと、逃げグループを懸命に牽引する力強い走りを見せました。
選手だけでなくバイクにもダメージを与える無慈悲な石畳が連続するのがパリ〜ルーベ。レースは、続発する落車やメカトラをくぐり抜けた者だけが勝負に絡むことができるサバイバルの様相を呈します。そんな中でもアリソンを含む逃げグループはペースを落とすことなく突き進み、メイン集団から5分のリードを得ました。
終盤の猛追によって、ラスト1kmアーチ通過時点でリードは12秒にまで縮まりましたが、逃げ切るには十分なタイム差。女子ロードレース界を代表する名だたるトップ選手たちを引き離して、逃げグループ内での勝負が始まります。
ヴェロドロームのフィニッシュラインまで半周を残して勝負に出たアリソン。スプリントで加速し、歯を食いしばって先頭に出た彼女は、2位のカティア・ラグーザと3位のマルト・トルイアンを振り切って見せたのでした。
「フィニッシュラインが見えてきた時、ああ勝つんだと思った」とアリソンは回想します。「多くの夢は夢のままで終わるけど、まさに夢が叶った。実際にこんなことが起こるなんてまるで現実味がなくて、言葉がうまく出てこない」。
言葉なんてなくても、剛毅果敢な走りとダンスでアリソンは一躍クイーンになったのです。
ジャクソンは刷新された第4世代SuperSix EVOに乗って勝利を手にしました。