It’s Just Natural: Kera Linn
Photography Byline: Kera Linn Family Archives & Paris Gore
ライダーのなかには、表彰台に上るために必死に昼夜を問わずトレーニングをする人もいれば、生まれつきその能力を持っている人もいます。
ケラ・リンはその両方であるため、少し特別な存在です。彼女は幼い頃から、サッカーや水上スキーで勝利を目指し、競うことを楽しんできました。子供のころは自転車に乗って遊んでいましたが、その当時はマウンテンバイクにあまり興味がありませんでした。しかしマウンテンバイクのレースの世界に入って1年目で表彰台のトップに躍り出ました。あとはご存知のとおりです。
24歳になるとケラは水上スキーの最後の大会を終え、金銭的に負担のかからないスポーツを探し始めます。マウンテンバイクを始めてから間もなく、地元のクロスカントリーレースがあることを知り、ケラは2017年イリノイ州で行われたIlliniwek Abermination XCレースで、初めてマウンテンバイクの大会に出場。ケラはこのように語っています。『第2カテゴリーのレースに出場し、上りで抜かされたけど、下りではたくさんのライダーを追い越したわ。このレースでは2位か3位だったと思う。』
『大人になってから新しいスキルを身につけることは、とても難しいこと。身につけるには、時間が必要、そして質の高いトレーニングが必要。難しいダウンヒルセクションを走りながら、ハンドリングに集中して走るラインを見極めるのは、時々難しいと感じるの。10代の頃からこのスキルを磨いていればと思うこともあるけど、今は楽しいし努力することを続けていきたいの。』いくつものレースに出場していくうちに、ダウンヒルに興味を持ち始め、ダウンヒルレースの夢を追いかけるため、平坦なアイオワ州から西へ移り、ケラは地元の自転車店へ行き、ロックガーデンや木の根のトレイル、大きなジャンプができるエンデューロバイクを購入し、ユタ州のワサッチ山脈にある新しい家へ引っ越ししました。
『私はどんなスポーツをしても、競争が大好きなの。自分のスキルを上げ、どこまで行けるのかを見るのが一番楽しい。上手くなればなるほど、楽しくなる。マウンテンバイクでも同じだわ。』
– ケラ・リン
ケラは引っ越して以来、州のさまざまな大会で優勝を重ね、2020年全米ナショナルダウンヒルシリーズで3位となり、2020ビッグマウンテンエンデューロでトップ10に入りました。彼女は今年、有力選手としてエンデューロワールドシリーズに臨みます。『今シーズンはたくさんのレースがあるので、無理しすぎず安定した良い結果を残したいと思っています。』とケラは語ります。