Let’s Ride! Tour of Solitude
困難な状況のなかバイクライドを最大限に楽しむ方法
もしあなたが、私たちのように外で自転車に乗るのが大好きで、仲間と一緒に走ったり、週末のソロで思う存分走ったり、エネルギッシュなマウンテンバイクレースイベントに参加するのが好きなら、いま世界中で起きているCovid-19(新型コロナウイルス感染症)のロックダウンは理想からかけ離れていることでしょう。しかし、すべてが失われたわけではありません。適切な予防をし、プランを立てれば、新しいライフスタイルの一つとして、安全で、スポーティーなサイクリングを楽しむことができます。それは精神的にも、サイクリングコミュニティにとっても良いことです。でも、どうやって? フィオナ・モリスとガリー・ミルバーンが参加したツアー・オブ・ソリチュードのストーリーをご覧ください(このツアーはその名の通り孤独ではありません)。
ビクトリア州ブライト
オーストラリアのアルプス地方の麓にブライトと呼ばれる小さな町があります。広大な果樹園、農地、放牧牛に囲まれたブライトは、典型的な田舎町です。しかし実際のブライトはそれほど静かな町ではありません。アウトドアや冒険好きにとっては聖地のような場所です。寒い季節にはスキーヤーやスノーボーダーが街を賑わし、暖かくなるとサイクリスト、ランナー、パラグライダーがブライトを埋め尽くします。これが私とガリー・ミルバーンがブライトに引っ越した理由です。
アメリカ、日本、ヨーロッパでのレースから戻った後、シドニーに立ち寄ってから、数週間友人とブライトに滞在しました。その数週間が数ヶ月になり、やがてここに住もうと決めたのです。
私たちにとってここは世界最高の場所です。ちょうどいい小さな町の雰囲気、素晴らしいコーヒー、美味しい料理、そして多くのロードサイクリストとマウンテンバイカーたちが私たちを歓迎してくれました。
月曜日から金曜日はいつもグループライドを楽しんでいます。お決まりのルート、お気に入りのスタイルで自由に走っていました。ヒルクライムが好きな人もいれば、ロードバイクでスピードを競う人もいました。ジャンルを問わずすべてのアクティビティを楽しんでいる人もたくさんいました。週末は、ロードバイク、マウンテンバイクでよく遠くへ出かけました。私たちが住みはじめる前から、この町は活気に溢れていたことは間違いありませんが、私とガリーも自分たちのエネルギーをコミュニティに貢献できたらと思っています。
ここのサイクリストたちとは、すぐに友達になれました。工具を貸してくれたり、ビリヤード台を持ち上げたり(皆で一緒に持ち上げた時は本当に一つになれたと思いました!)、お茶をしたり、グループチャットで話したり。
夏が過ぎ、仲間と何マイルも走り、最高の冒険をし、マウンテンバイクレースにも参加しました。最高の人生でした。
2020年
2020年1月2日:森林火災がこの地域を襲い、濃い煙に包まれ、町から避難しなければならなくなりました。家や友達のことが毎日心配で、強いストレスを感じていました。しかし、私たちは集まりお互いの安否を確認し、数週間後にはこの危機は過ぎ去り、再び青空を取り戻しました。
グループライドも再開され、MTBレースのいいトレーニングになりました。そして、これから始まるシクロクロスシーズン、バイク、ウェア、ヘルメット、シューズ、レースのスケジュールについて考え始めていたところでした。2020年は素晴らしい年になると予感していました。
2020年3月16日: 新型コロナウィルスが世界中で流行。人生が突然変わることはよくあることなので、毎日起こる新しい挑戦や変化を受け入れるように準備はしていました。私たちのサイクリンググループは、仲間の安全を第一に考え、グループでのライドは控えました。
だんだんみんなのモチベーションや目標がなくなっていくことに気づきました。グループライドは、目覚めのアクティビティとして、トレーニングとして、仲間との大切な時間として、大きなモチベーションになっていたのですが、それもできなくなってしまいました。
グループチャットやFacebookグループには、時折コメントや写真が投稿されましたが、数はとても減りました。グループの一人のドムがMTBコースを作ろうと提案し、みんなはそれぞれタイムアタックに 挑戦しました。私もだんだん引き込まれていきました。
バイクに乗っていると頭の中にはさまざまなアイデアが浮かんできます。どうすれば1つ以上のコースを作れるのか、どうすればみんなが参加できるのか。どうすればみんなのモチベーションを取り戻すことができるのか。離れなければならないのに、どう一緒にいられるのか。心の健康を保つにはどうすれば良いのか。
Tour of Solitude
そうした中でツアー・オブ・ソリチュードが生れたのです。
全14ステージのこのイベントは4週間にわたって行われます。毎週3〜4のステージが設定され、どのステージに参加するかは、ライダーの自由です。ロード、MTB、短いセグメント、長いステージ、ヒルクライム、タイムトライアルなど各種用意されました。誰でもこの1週間のステージを自分の好きなライドプランに合わせて調整できます。激しいライドにしたり、いつもと違うライドにすることもできます。
ステージを決める日曜日の夜には、グループチャットが賑わいます。最初または最後のステージの戦略はどうするか。どのライダーがどのステージで強いのか。あまり使わないタイムトライアルバイクを使うべきかなど。
それだけではありません。Stravaでログを確認できるので、誰かが記録を出すたびに、スクリーンショットをシェアしたり、冗談を言ったり、次は誰がこの記録を破るかについて話したりします。
1週目
最速記録を達成するまであと1日です。何回でもチャレンジできます!スキンスーツ、エアロヘルメット、ディープホイールを使っているライダーもいて、モチベーションの高さが伺えます。
ステージ1: 17.6km タイムトライアル
ステージ2: 1.2km MTB ループ
ステージ3: 5.5km ロード
2週目
第2週目のステージが始まりました。マウンテンバイカー、強いロードライダー、軽いバイクのダートクライマー、、、誰が勝つか分かりません!
ステージ4: 6.2km MTB
ステージ5: 400m スプリント
ステージ6: 8.7km ダートクライム
ステージ7: 31.6km ロード
各ステージ優勝のほかに、総合優勝もあります。スコアリングシステムにポイントまたは時間を使うか、ボーナスを付けるかについては、まだ検討中です。不思議なことに、まだ誰からもこの話は出ていません。私たちが考えたこのアイデアは、本当に成功したと思います。
モチベーション。目標。コミュニティ。
To be continued...
Featured From the Story
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