ブエルタで念願のステージ優勝を飾ったリゴは、3つのグランツールすべてでステージ優勝を果たすという、名誉あるサイクリングクラブへの仲間入りを果たしました。
「いつからか思い出せないほど、長年ステージ優勝を掴むために戦ってきた。だからこそこの勝利の喜びはひとしおだ。ここまで長い道のりだった。心から嬉しく思う」とリゴは語っています。
おめでとうリゴ。心から嬉しいのは、私たちも一緒です。
Photography by Getty Images
これで彼は歴史的な数字「3」を手にすることになったのです。
3つのグランツールすべてで、つまりジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ優勝を果たしたリゴの姿に、コロンビア人のファンは熱狂しました。
リゴが快挙を果たしたその日、レースは序盤から熾烈な展開を見せました。実に40kmにおよぶアタック合戦の末に13人の逃げが先行。メイン集団に7分差をつけたこの逃げグループの中で、リゴはステージ優勝を争うことになります。気温がぐんぐん上昇し、常に登りと下りを繰り返すコースでライバルたちと肘を突き合わせたリゴ。
そして、最後の2級山岳モナステリオ・デ・テントゥディアを前に単独アタックを仕掛けたバイクエクスチェンジのローソン・クラドックが先行する展開に。クラドックが25秒リードした状態でいよいよレースは最終局面を迎えます。
しかしリゴは落ち着いていました。SuperSix EVO Leichtbauを駆るリゴは、コフィディスのヘスス・エラダとグルパマFDJのカンタン・パシェとともに粘り強く追走を続け、ここにUAEチームエミレーツのマルク・ソレルとアージェードゥーゼール・シトロエンのクレマン・シャンプッサンもジョイン。先行していたクラドックを捕まえます。
こうしてフラムルージュ(残り1kmアーチ)を通過した先頭5人の中で、一瞬の判断が勝敗を分つヒリヒリとした息詰まる攻防が始まりました。最初に仕掛けたシャンプッサンを封じ込めるとともに、カウンターアタックで抜け出したのはエラダ。先行した元スペインチャンピオンの後ろで、リゴの長い長い追走が始まります。
逃げるエラダ、追うリゴベルト。
歯を食いしばり、少しずつ確実に差を詰めたリゴがついに残り200mで先頭エラダに並びます。先頭を奪ったリゴが間髪入れずに腰を上げ、ダンシングで身を捩りながら加速して、持てる力をすべて出し尽くすかのように全開スプリント。最も勝利を渇望していた最も経験あるライダーが、エラダとパシェを振り切って、先頭でフィニッシュラインにたどり着きました。
ブエルタで念願のステージ優勝を飾ったリゴは、3つのグランツールすべてでステージ優勝を果たすという、名誉あるサイクリングクラブへの仲間入りを果たしました。
「いつからか思い出せないほど、長年ステージ優勝を掴むために戦ってきた。だからこそこの勝利の喜びはひとしおだ。ここまで長い道のりだった。心から嬉しく思う」とリゴは語っています。
おめでとうリゴ。心から嬉しいのは、私たちも一緒です。
Here are some of the bikes featured above.